人を見て身体を改善していくこと
おはようございます。
前日、お客様と話をしていて、昔の町医者と言われるような人はその人の生活環境や、性格など総合的に見て何かを処方されていたように感じたが、今は数値や症状だけを見て診断をされているようになり、専門分野が別れてるために下手をするとたらい回しになり、時間ばかりとってしまうとおっしゃっていました。良い面もありますが、悪い面もあり、特にこれといって悪いところが見つからなかった場合は、受けている方からすると変な感覚だけ残ることもあります。
この事は、トレーニングのことにも言えるのではないかと感じました。
分野が分かれる良い面悪い面
最近は総合的にというより、それぞれの専門分野に細かく別れ、分野ごとのスペシャリストみたいな方に診断してもらったり、見てもらう事が多くなったように感じます。いろいろな研究などによって分野ごとに細くなり詳しい数値などが出てきており、その分野についてのスペシャリストが多くなりました。より精密に詳しく見る分にはとても良いように感じますが、いろいろな所に不調が出た場合、それぞれの専門家に診てもらうことも大切なことですが、そんなにたくさんの不調が出るという事は、何か共通してそうなる要因があるように感じます。
トレーニングの分野に当てはめると
例えば、ヒップが上がらないと言う要望があった場合、大概はヒップのトレーニングをします。(きっと自分もヒップのトレーニングは入れます。)ヒップの専門家というようなトレーナーの人まで出てきてるぐらいですから、きっと色々なヒップのトレーニングをする事が多いように感じます。ですが、ヒップが上がりにくのは本当にヒップのトレーニングが足りていないからなのでしょうか?もしかしたら、うまくお尻が使えない身体の状態なのかもしれません。となると、お尻をうまく使うためには、自然な身体の状態に戻す必要もあるという事です。自然な状態に戻すだけでなく、なぜ自然な状態から外れて行ったのかを探る必要もあります。
普段の生活習慣であったり、癖、仕事内容など、様々な角度から考え、変えていく必要もあります。相手は人なので、トレーナーの理想や理論ばかりでなく、人という現実も見なければなりません。
本当の専門家は総合的にみて簡単にする
本当の専門家と言われる人は、一つの分野を極めるために幅広い情報を集めて整理していきます。
難しい事を簡単に説明したり、簡単なことに置き換える事ができると言います。事実本物と言われる方の指導は簡単なものを行っているようで、奥深いものでした。
いわゆる木を見て森を見ずという言葉があるように、物事を全体的に捉え指導に繋げていきたいと考えております。
症状や、物事だけでなく、「人をみる」という事を忘れずにいたいものです。
榊原裕希